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月別アーカイブ: 2026年9月

TreasureShip通信~“長く働ける”を一緒につくる~

皆さんこんにちは!

TreasureShipの更新担当の中西です。

 

~“長く働ける”を一緒につくる~

 

就労継続支援A型において、利用者の方と長く関わっていくために欠かせないものがあります。

それが“信頼関係”です。

どれだけ良い仕事内容を用意していても、困ったときに相談できない、失敗すると強く責められる、気持ちを聞いてもらえないという環境では、安心して働き続けることは難しくなります。

だからこそ、就労支援では日々の小さな関わりを大切にする必要があります。

今回は、“長く働ける環境を一緒につくるための信頼関係”について考えてみます。

★ まずは挨拶から関係をつくる

信頼関係というと、特別な面談や深い話をしなければならないように感じるかもしれません。

しかし、最初は日常の挨拶から始まります。

「おはようございます」

「今日もお願いします」

「お疲れさまでした」

こうした毎日のやり取りが、「自分はここにいていい」という安心感につながります。

☆ 名前を呼んで声をかける

人は、自分の存在を認識してもらえると安心します。

だからこそ、必要に応じて名前を呼びながら声をかけることも大切です。

単なる“利用者の一人”として見るのではなく、一人の人として向き合う姿勢が信頼につながります。

★ 話を途中で決めつけない

相談を受けたときに、

「それはこういうことでしょう」

と支援者側がすぐに結論を出してしまうことがあります。

しかし、本人が本当に困っていることは別のところにあるかもしれません。

まず最後まで話を聞く。

分からない部分を質問する。

本人の気持ちや状況を整理してから考えることが大切です。

☆ 小さな変化に気づく

長く一緒に働いていると、普段との違いに気づくことがあります。

いつもより元気がない。

話す量が少ない。

作業スピードが変わった。

こうした変化に気づいたときに、「何か困っていますか」と声をかけられる関係が大切です。

もちろん、無理に聞き出す必要はありません。

「気にかけています」という姿勢そのものが安心につながります。

★ 約束したことを守る

信頼関係を築くうえで、とても大切なのが約束を守ることです。

「後で確認します」と伝えたら、本当に確認する。

「明日話しましょう」と言ったら、時間をつくる。

小さな約束でも、守られないことが続けば信頼は少しずつ失われます。

支援者側も、一人の社会人として誠実に向き合うことが必要です。

☆ 人によって態度を変えすぎない

支援者によって言うことが違う。

昨日は良いと言われたのに、今日は怒られた。

そんな状態では、利用者の方が混乱してしまいます。

だからこそ、基本的なルールや支援方針はスタッフ同士で共有することが大切です。

誰が対応しても大きく変わらない安心感が必要です。

★ 良いこともきちんと伝える

問題があったときだけ声をかけると、「話しかけられる=怒られる」と感じてしまうことがあります。

だからこそ、良い変化にも目を向けることが大切です。

今日の作業は丁寧でしたね。

昨日よりスムーズでしたね。

自分から声をかけられていましたね。

日常的に良い部分を伝えることで、コミュニケーションが取りやすくなります。

☆ 注意するときは人前を避ける

改善してほしいことがある場合、周囲に多くの人がいる場所で強く注意されると、本人が必要以上に傷ついてしまうことがあります。

可能な範囲で落ち着いて話せる環境をつくり、何が問題だったのかを具体的に伝えることが大切です。

本人を責めるのではなく、行動を一緒に見直します。

★ “相談してよかった”と思える対応をする

利用者の方が勇気を出して相談したときに、

「そんなこと気にしなくていい」

と簡単に終わらせてしまうと、次から相談しなくなるかもしれません。

自分にとって小さな問題でも、本人にとっては大きな悩みである場合があります。

まず受け止める。

状況を聞く。

一緒にできることを考える。

相談したことを後悔させない対応が大切です。

☆ 支援者側も間違えたら認める

支援者も人です。

勘違いしたり、説明が不足したりすることがあります。

そんなときに無理に正当化するのではなく、

「こちらの説明が分かりにくかったですね」

と認めることも大切です。

支援者が誠実に向き合うことで、「間違えても話し合える関係」をつくれます。

★ 仕事以外の雑談も大切

毎日の会話が、作業指示だけになってしまうと関係は固くなります。

休憩中に天気の話をする。

好きなことについて少し話す。

今日のお昼について話す。

何気ない会話があることで、困ったときにも声をかけやすくなります。

☆ 距離が近すぎないことも重要

信頼関係をつくることと、必要以上にプライベートへ踏み込むことは違います。

利用者の方が話したくないことまで無理に聞かない。

本人の意思やプライバシーを尊重する。

支援者と利用者として適切な距離感を保つことも重要です。

★ 長く働くためには“安心して休める”ことも必要

体調が悪いときでも、「休んだら迷惑をかける」と無理をしてしまう方がいます。

もちろん、仕事として出勤を安定させることは大切です。

一方で、本当に休む必要があるときに相談できることも重要です。

無理を隠さず話せる環境が、長く働き続けることにつながります。

☆ 一緒に振り返る時間をつくる

定期的に、働き方について一緒に振り返ることも大切です。

今の仕事はどう感じているか。

困っていることはないか。

挑戦してみたいことはあるか。

普段の作業中には言いにくいことも、落ち着いて話せる時間があることで伝えやすくなります。

★ 信頼は一日ではつくられない

一度優しく話したからといって、すぐに信頼関係ができるわけではありません。

毎日同じように挨拶する。

話を聞く。

約束を守る。

困ったときに一緒に考える。

そうした小さな積み重ねによって、「ここなら安心して働ける」という気持ちが生まれます。

⭐ “働く場所”から“安心して成長できる場所”へ

就労継続支援A型は、仕事をする場所であると同時に、自分の可能性を少しずつ広げていく場所でもあります。

そのためには、利用者の方と支援者の間に信頼関係が必要です。

話を聞く。

良い部分を見る。

困ったときに支える。

できることは本人へ任せる。

長い目で成長を見る。

その積み重ねが、安定した就労につながっていきます。

私たちも、一人ひとりと丁寧に向き合いながら、「ここなら安心して働ける」「ここでもう少し頑張ってみたい」と思っていただける環境づくりを大切にしていきます。

TreasureShip通信~自分で考える力~

皆さんこんにちは!

TreasureShipの更新担当の中西です。

 

~自分で考える力~

 

 

就労支援の現場では、利用者の方からさまざまな相談を受けます。

「この仕事はどうすればいいですか」

「次は何をすればいいですか」

「失敗したらどうしたらいいですか」

そんなとき、支援者がすぐに答えを教えることは簡単です。

しかし、毎回すべての答えを支援者が出していると、本人が自分で考える機会が少なくなってしまうことがあります。

就労支援A型では、仕事をできるように支えるだけではなく、“自分で考え、相談し、選ぶ力”を育てることも大切です。

★ すぐ答える前に一度聞いてみる

利用者の方から質問されたときに、すぐ答えを伝えるのではなく、

「どうすればいいと思いますか」

「前はどうしましたか」

と聞いてみることがあります。

もちろん、本当に分からないことまで無理に考えさせる必要はありません。

しかし、本人がすでに答えを知っている場合もあります。

自分の考えを言葉にする機会をつくることが大切です。

☆ 選択肢を一緒につくる

自分で答えを考えることが難しい場合には、いくつかの選択肢を示す方法もあります。

この方法と、この方法なら、どちらがやりやすそうですか。

午前中に取り組むのと、午後から取り組むのではどちらが良いですか。

選択肢があることで、自分で選ぶ経験につながります。

★ 自分で選んだ経験が自信になる

誰かに言われた通りにできた経験と、自分で考えて選んだ方法でできた経験では、感じ方が違います。

「自分でできた」

という感覚は、自信につながります。

小さなことでも、自分で考える機会をつくることが大切です。

☆ 失敗から考える時間をつくる

仕事をしていれば、失敗することもあります。

そんなときに、支援者がすべて修正して終わるのではなく、「次はどうすれば防げそうですか」と一緒に考えることが大切です。

確認する場所を増やす。

作業前にメモを見る。

分からないときに相談する。

自分なりの対策を考えることで、同じ経験を次に生かせます。

★ “失敗しない環境”だけが良い支援ではない

失敗しないように先回りしてすべて準備することは、一見すると優しい支援に見えます。

しかし、本人が自分で気づいたり工夫したりする機会が減ってしまう場合があります。

もちろん、安全や大きなトラブルに関わることは事前に防ぐ必要があります。

そのうえで、経験から学べる部分については、本人に任せることも必要です。

☆ 報告や相談も一つの仕事として身につける

職場では、すべてのことを一人で判断する必要はありません。

分からない。

間に合わない。

ミスをした。

そんなときに報告や相談ができることも、大切な仕事の力です。

「何でも一人でできる人」を目指すのではなく、「必要なときに助けを求められる人」を目指すことも重要です。

★ 支援者は“相談できる存在”になる

何か問題が起きたときに、「怒られるから隠そう」と思われてしまうと、支援は難しくなります。

だからこそ、困ったときに最初に相談できる関係づくりが大切です。

間違えても、まず状況を聞く。

何があったのか一緒に整理する。

そのうえで、次の方法を考える。

この積み重ねが信頼につながります。

☆ 本人の言葉を待つ

会話が得意ではない方の場合、質問してすぐに答えが返ってこないこともあります。

そのとき、支援者がすぐに答えを代弁してしまうと、本人が話す機会を失います。

少し待つ。

質問を分かりやすく言い換える。

本人が自分の言葉で話せる時間をつくることも大切です。

★ “できること”は少しずつ本人へ戻す

最初は支援者と一緒に行っていた仕事でも、慣れてきたら少しずつ本人へ任せます。

最初は手順を一緒に確認する。

次は最初だけ確認する。

その後は本人に任せて、最後に確認する。

段階的に支援を減らしていくことで、自立した働き方につながります。

☆ 自分で振り返る習慣をつくる

仕事が終わったときに、

「今日はどうでしたか」

「うまくできたことは何ですか」

「次に気をつけたいことはありますか」

と振り返ることで、自分自身の状態や仕事を考える力が身につきます。

支援者から評価されるだけでなく、自分自身で振り返ることが大切です。

★ 本人の目標を本人の言葉で決める

目標を支援者だけで決めると、本人にとって“やらされる目標”になってしまうことがあります。

だからこそ、

「次は何ができるようになりたいですか」

と本人に聞くことが大切です。

自分で決めた目標だからこそ、取り組む意味を感じやすくなります。

☆ 自立とは“一人で全部やること”ではない

自立というと、「誰の助けも借りずに全部一人でできる状態」を想像するかもしれません。

しかし、働くうえでは誰でも周囲に相談します。

分からないことを上司へ聞く。

忙しいときに同僚へ助けてもらう。

必要な制度や支援を利用する。

自分に必要な助けを理解し、適切に求められることも自立の一つです。

⭐ 支援者は“答えを教える人”だけではない

就労支援A型における支援者の役割は、すべての答えを与えることではありません。

本人が考えるきっかけをつくる。

選択肢を一緒に整理する。

失敗したときに振り返る。

できることは少しずつ本人へ任せる。

その積み重ねが、自分で働く力につながっていきます。

私たちも、ただ「助ける」だけではなく、一人ひとりが自分で考え、自分らしい働き方をつくっていけるような支援を大切にしていきます。

TreasureShip通信~大切にしたい本人のペース~

皆さんこんにちは!

TreasureShipの更新担当の中西です。

 

~大切にしたい本人のペース~

 

就労継続支援A型は、働く機会を提供すると同時に、一人ひとりが自分らしく仕事を続けていくための支援を行う場所でもあります。

だからこそ、「仕事だからこれくらいできて当然」という考えだけでは、良い支援にはつながりません。

もちろん、仕事として守るべきルールや責任はあります。

一方で、その人がどのような状態で、どのような目標を持ち、どのくらいのペースなら安定して働けるのかを見ることも大切です。

今回は、“働くことを押し付けない支援”について考えてみます。

★ 働き方のスタート地点は人それぞれ

長く仕事を続けてきた方もいれば、働くこと自体が久しぶりの方もいます。

決まった時間に外へ出ることに慣れていない方もいれば、人が多い環境に不安を感じる方もいます。

つまり、“働く”という同じ言葉でも、スタート地点は一人ひとり違います。

だからこそ、最初から全員へ同じペースを求めるのではなく、その方が今どこにいるのかを見ることが大切です。

☆ 通所できたことも一つの前進

仕事というと、作業量や成果に目が向きがちです。

しかし、利用開始直後などは、「今日も職場に来ることができた」ということ自体が大切な前進になる場合があります。

生活リズムを整える。

決まった時間に準備する。

職場へ来る。

一日の仕事を終えて帰る。

この繰り返しが、働き続けるための土台になります。

★ 本人の目標を知る

支援するうえで大切なのが、「本人が何を目指しているのか」を知ることです。

長く安定して働きたい。

もっと仕事を覚えたい。

一般就労を目指したい。

人とのコミュニケーションに慣れたい。

目標は人によって違います。

支援者側だけでゴールを決めるのではなく、本人の希望を確認しながら一緒に考えることが重要です。

☆ 目標は小さく分ける

大きな目標だけを掲げると、なかなか達成できず、自信を失ってしまうことがあります。

だからこそ、目標を小さく分けることが大切です。

まずは一週間安定して出勤する。

次は新しい作業を一つ覚える。

その次は自分から報告する。

小さな目標を達成するたびに、「できた」という経験が増えていきます。

★ 無理を続けることが“頑張る”ではない

仕事では頑張ることも必要です。

しかし、毎日限界まで無理をすることが良い働き方とは限りません。

無理を重ねて突然働けなくなるより、自分の状態を理解しながら安定して続けることが大切です。

疲れている。

集中しにくい。

少し調子が良くない。

こうしたことを本人が相談できる環境をつくる必要があります。

☆ できる日とできない日があってもいい

人の状態は毎日同じではありません。

昨日はスムーズにできた仕事でも、今日は集中できないことがあります。

その変化をすべて「やる気がない」と判断してしまうと、本人は相談しにくくなります。

いつもと違うと感じたら、まず状況を見る。

必要に応じて声をかける。

その日の状態に合わせながら働き方を考えることも大切です。

★ 本人が言いやすい雰囲気をつくる

支援者から見れば、「困ったら言ってください」と伝えているつもりでも、本人は「迷惑をかけたくない」と我慢している場合があります。

だからこそ、普段から短い会話を重ねることが大切です。

今日の調子はどうですか。

作業で困っていることはありませんか。

最近この仕事には慣れてきましたか。

日常的に話せる関係があることで、困ったときにも相談しやすくなります。

☆ ルールは理由まで伝える

職場には、守るべきルールがあります。

時間を守る。

報告する。

作業手順を守る。

しかし、ルールだけを一方的に押し付けると、「怒られないために守る」という意識になってしまうことがあります。

なぜそのルールが必要なのかまで説明することで、仕事としての意味を理解しやすくなります。

★ “注意”と“人格否定”を分ける

仕事上、注意しなければならない場面はあります。

しかし、「この作業は直しましょう」と伝えることと、「あなたはダメだ」と否定することはまったく違います。

改善してほしい行動を具体的に伝え、本人そのものを否定しないことが大切です。

安心して失敗できる環境だからこそ、人は次の挑戦ができます。

☆ 成長を本人と一緒に確認する

定期的に、「最近できるようになったこと」を本人と一緒に振り返ることも大切です。

以前は難しかった作業が一人でできるようになった。

出勤が安定した。

相談できるようになった。

本人が自分の変化を知ることで、「もう少しやってみよう」という気持ちにつながります。

★ 急がせないけれど、止めすぎない

本人のペースを大切にすることは、ずっと同じ仕事だけを任せることではありません。

慣れてきたら、少し新しい仕事に挑戦してみる。

できそうであれば、任せる範囲を少し広げる。

本人の状態を見ながら、無理のない範囲で次のステップへ進むことが大切です。

☆ 支援者自身も焦らない

支援する側が、「早く成長してもらわなければ」と焦ってしまうことがあります。

しかし、人の成長には時間がかかります。

一度できたことが、また難しくなることもあります。

少し進んで、少し戻りながら成長することも珍しくありません。

だからこそ、長い目で見ることが必要です。

⭐ 続けられる働き方を一緒につくる

就労支援A型で大切なのは、「たくさん働けるようにすること」だけではありません。

その人が無理なく、安心して働き続けられる状態をつくることです。

本人のペースを見る。

目標を一緒に考える。

無理をしていないか確認する。

成長した部分を共有する。

その積み重ねが、長く働く力につながります。

私たちも、一人ひとりのペースを尊重しながら、「働くことが自信につながる場所」を目指して支援を続けていきます。

TreasureShip通信~“できないこと”より“できること”を~

皆さんこんにちは!

TreasureShipの更新担当の中西です。

 

~“できないこと”より“できること”を~

 

就労継続支援A型の仕事では、利用者の方一人ひとりと向き合いながら、働く機会や環境をつくっていくことが大切です。

支援という言葉を聞くと、「できないことを手伝う仕事」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、実際の就労支援では、できないことだけを見るのではなく、その方が今できていることや、これから伸ばしていけることを見る姿勢がとても重要です。

「この人は何が苦手なのか」だけではなく、「どんな仕事なら力を発揮できるのか」を一緒に考えていく。

それが、就労継続支援A型における大切な向き合い方の一つです。

★ 一人ひとり得意なことは違う

同じ作業をしていても、得意不得意は人によって違います。

細かな作業を集中して続けることが得意な方もいれば、人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが得意な方もいます。

決められた手順を丁寧に守ることが得意な方もいれば、新しい仕事を覚えることに前向きな方もいます。

そのため、全員を同じ基準だけで見るのではなく、それぞれの特徴を知ることが大切です。

「この仕事ができないからダメ」ではなく、「どんな方法ならできるだろう」と考えることが支援につながります。

☆ 最初から完璧を求めない

新しい仕事を始めたとき、すぐにすべてを覚えられる人ばかりではありません。

特に、久しぶりに働く方や、これまで仕事に不安を感じてきた方にとっては、職場へ通うことそのものが最初の大きな一歩になる場合があります。

そのため、最初から作業スピードや完成度だけを求めすぎないことが大切です。

まずは決めた時間に来る。

作業場所に慣れる。

分からないときに質問する。

一つの作業を最後まで続ける。

こうした小さな積み重ねも、大切な成長です。

★ “できたこと”を具体的に伝える

人は、自分の成長には意外と気づきにくいものです。

昨日まで時間がかかっていた仕事が少し早くできるようになった。

自分から挨拶できるようになった。

分からないときに相談できるようになった。

こうした変化を支援者が具体的に伝えることで、「自分は少しずつできるようになっている」と実感しやすくなります。

ただ「頑張っていますね」と伝えるだけでなく、「今日は自分から確認できていましたね」と具体的に伝えることが大切です。

☆ 苦手なことにも理由がある

作業が遅い。

集中が続かない。

人とのコミュニケーションが苦手。

表面だけを見ると、“本人の努力不足”に見えてしまうことがあります。

しかし、その背景にはさまざまな理由があるかもしれません。

説明方法が分かりにくかった。

周囲の音が気になって集中できなかった。

何を優先すれば良いのか分からなかった。

「なぜできないのか」を責めるのではなく、「何があれば取り組みやすくなるのか」を一緒に考えることが大切です。

★ 本人の意見を聞く

良かれと思って支援者側がすべて決めてしまうと、本人の希望とずれてしまうことがあります。

どんな仕事をしてみたいのか。

今困っていることは何か。

もう少し挑戦してみたいことはあるか。

こうしたことを本人へ聞くことが大切です。

支援者が答えを与えるのではなく、一緒に考えていく姿勢が重要になります。

☆ “できないから任せない”だけにしない

失敗を防ぐために、苦手な作業をすべて避けることが必ずしも良い支援とは限りません。

もちろん、無理に任せる必要はありません。

しかし、本人が挑戦してみたい気持ちを持っているのであれば、少しずつ経験できる方法を考えることも大切です。

最初は支援者と一緒に行う。

一部分だけ任せる。

確認を入れながら進める。

段階をつくることで、新しい仕事を覚えられる場合があります。

★ 比較するなら“昨日の本人”と

職場では、ついほかの人と比べてしまうことがあります。

「あの人はもうできている」

「ほかの人より遅い」

しかし、成長する速度は一人ひとり違います。

大切なのは、ほかの利用者と比較することではなく、以前の本人と比べて何が変わったのかを見ることです。

先月より出勤が安定している。

以前より集中できる時間が長くなった。

報告ができるようになった。

その人自身の成長を見ることが大切です。

☆ 仕事だけを見すぎない

就労を支援する以上、仕事に向き合うことは重要です。

しかし、人は仕事だけでできているわけではありません。

体調や生活リズム、人間関係など、さまざまなことが仕事へ影響する場合があります。

最近少し元気がない。

遅刻が増えている。

いつもより会話が少ない。

そんな小さな変化に気づいたときには、無理に聞き出すのではなく、必要に応じて声をかけることも大切です。

★ “働けた”という経験を積み重ねる

就労支援A型では、働くことを通して成功体験を積み重ねることも大切です。

自分にもできる仕事がある。

誰かの役に立てた。

仕事を任せてもらえた。

給与を受け取れた。

こうした経験は、自信につながります。

大きな成果だけでなく、日々の小さな成功を積み重ねることが、次の一歩を踏み出す力になります。

☆ 支援者が答えを急がない

利用者の方から相談を受けると、「こうした方がいい」とすぐ答えを出したくなることがあります。

しかし、ときには一緒に考える時間が必要です。

「あなたはどうしたいですか」

「どんな方法ならできそうですか」

本人の考えを聞きながら整理していくことで、自分で選択する力にもつながります。

★ 支援は“代わりにやること”だけではない

支援という言葉は、「代わりにやってあげること」と捉えられる場合があります。

しかし、本当に大切なのは、本人が自分でできることを少しずつ増やしていくことです。

必要以上に先回りしてしまうと、自分で考える機会を失わせてしまうこともあります。

できる部分は本人に任せる。

難しい部分だけ支える。

このバランスが重要です。

⭐ 一人ひとりの可能性を見る支援へ

就労継続支援A型で大切なのは、利用者の方を“支援される人”としてだけ見ることではありません。

一人の働く人として向き合うことです。

得意なことを見る。

成長した部分を伝える。

本人の意見を聞く。

必要なところだけ支える。

こうした日々の関わりが、働く自信につながっていきます。

私たちも、一人ひとりの“できること”や“これからできるようになること”を大切にしながら、その方らしく働ける環境づくりを続けていきます。